不登校や引きこもりのお子さんの心理面からの理解
大宮で不登校・ひきこもりの心理カウンセリングをしています、田村メンタルヘルスケア代表の田村です。
不登校や行き渋りのお子さんの登校する際に出現する
発熱、頭痛、腹痛、吐き気などの身体症状
不安、緊張感、やる気がでないなどの無気力、強い恐怖感といった精神症状
は多くの場合、ストレスからきています。
また不登校やひきこもり自体もストレスが続いた結果の行動症状ということができます。
しかしながら、そこに注目するより、根本の問題に目を向ける必要があります。
どういうことかといいますと、そのようなストレスフルな状態というものは小さい頃からの様々な環境や本人が持って生まれた性格(気質)、また過去に作られた“心の傷”などが複雑に絡み合って作られたものと考えられます。
例えば環境というのは、本人が幼少期の頃、お母さんが親御さんやご主人等を介護しなければならなかった、また兄弟が病弱で看病していた等です。要は本人が、甘えたい時に甘えられなかったというようなことです。
実際、そういうお子さんが多いのが実情です。
それによって、本人の心の欲求が満たされなかったのです。
しかしながら、これは誰が悪いわけでもなく仕方ないことですよね。
次に持って生まれた気質も影響は大です。
これは不登校やひきこもりのお子さんは、まず自分の世界が大好きな気質を持っています。
芸術家タイプのお子さんが多いのです。
よって一人の時間がいくらあっても大丈夫というお子さんがほとんどです。
勿論、不登校のお子さんでも外出したり、仲の良い友達と会ったりすることができるお子さんは、少なくありませんが、一人の時間がないと苦しくなるというお子さんがほとんどです。
そのうえで、こだわりが強く完璧を求める執着気質や心配性の不安気質が強いので
ストレスがたまりやすくなってしまう傾向があります。
しかしながら、気質も本人が持って生まれたものなので仕方ないことですよね。
この気質に関してはまたどこかで詳しくお伝えしたいと思います。
最後にさらにその“心の傷”によって生み出された心理パターン、行動パターン等、物の見方や考え方などもストレスフルな状態に拍車をかけています。
例えば幼少期の日常生活のちょっとした出来事から作られた心の傷によって、親御さんや友達等に言いたいことが言えないなどのパターンができてしまうことも少なくありません。
この場合、本人は本音を言いたくても相手から嫌われるのが恐くて本音を言えないのです。
勿論、日常生活や会社、学校等で本音を言えないケースはあると思いますが、やはり事の大きさにもよります。
例えば、本人は大変疲れていたり、まったく気分が乗らなくても友達に誘われたらノーと言えないというようなことです。そういったことが重なりストレスが大変たまります。
この心の傷も本人が記憶にないような出来事が多く、また誰が悪いといったようなことではないことがほとんどです。
どんなに愛情深く育てたとしてもできるときはできてしまいます。
いずれにしても環境、気質、心の傷といったようなことが複雑に絡み合ったことが、多くの場合根本の問題です。
こういったことにより現実対応がうまくいかず、心が折れてしまっているのが現状です。
本人の力だけでは解決できないので、親御さん、学校の先生、カウンセラー等のサポートが必要になってきます。
また心理面からみていくということは、とても重要なことです。
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