不登校やひきこもりのお子さんへの要求が高まると
大宮で不登校・ひきこもりの心理カウンセリングをしています、田村メンタルヘルスケア代表の田村です。
親御さんがこだわりの強い完璧主義タイプや教育熱心なタイプ等の場合、お子さんへの要求が高まる傾向があります。
“勉強しなさい”
“もっとこうした方がいい”
“なんでこんなことになっているの?”
“こうなってほしい”
しかし、不登校やひきこもりのお子さんは多くの場合、不登校やひきこもりになる前は、自分の意志ではなく親御さんの愛情が欲しいため“頑張る”かもしくは“やる気をなくしたり”“反発”したりします。
“さらに頑張る”お子さんの場合、イイコ心が強く親御さんの期待に答えようとしてその時期はなんとか乗りきれますが、その反動が、登校しぶりや不登校になった理由の一つになることは少なくありません。
“やる気をなくす”場合は、逆に勉強をしなくなったり、部屋を片付けないなどの形で現れることが多いです。この場合も結果として、不登校や行き渋りになる可能性もあります。
“反発”の場合は口答えしたり、暴言をはいたり、場合によっては、家庭内暴力になったりすることもあるのです。
いずれにしてもどれもいいことは、ありません。
完璧主義タイプの親御さんの場合どうしても“もっともっと”と要求してしまうことが多いのですが、自分ではそれが、無自覚の親御さんが少なくありません。よって知らない間にお子さんに対する要求が高まってしまっているのです。自分では当たり前のことと思っていることが多いのですが...
特に不登校やひきこもりのお子さんは、同じこだわりの強い完璧主義のお子さんがほとんどのため、大変真面目なので全てを真に受けてしまう傾向があります。
要は“もっともっと頑張らないと!”と自分に厳しいタイプです。その上、親御さんの顔色が気になるイイコが多いので、必要以上に無理をしてしまうのです。
その結果、何かのきっかけで心が折れてしまい、不登校や行き渋り、ひきこもり等になってしまうというパターンが少なくありません。
それと恐いのはその“もっともっと頑張らないと”ということが、“今のままの自分ではいけない”
“頑張らなければ愛されない”等、不登校やひきこもりのお子さんの思い込みになってしまうことが多いのです。
これが、不登校やひきこもりを長引かせる原因のひとつです。なぜなら、その思い込みは、潜在意識の中に植え込まれていて、お子さんの行動をコントロールしています。
不登校やひきこもりになったお子さんは、動きたくても動けない自分に対し自己嫌悪しています。
そこへもってきて、“頑張らなければならない”という思い込みがあると、動けない自分に対し情けない、もうだめだといった絶望感、諦めの気持ち、罪悪感等が追い打ちをかけるわけです。そして、更に負のスパイラルに陥ってしまうのです。
よって、こだわりの強い完璧主義の親御さんは、まず自分のその性質を自覚することが、第一です。
そして、自分が他者に対して、同じ思いや行動を要求することにこだわることをやめることも重要になってきます。
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