お子さんが不登校になってしまった理由とは?
大宮で不登校・ひきこもりの心理カウンセリングをしています、田村メンタルヘルスケア代表の田村です。
お子さんが、不登校になってしまうのは、親御様にとっては、とてつもないショックです。
“何で同じ育て方をしたのに、この子だけ...”
“この先どうなってしまうんだろう...”
“何がいけなかったのかしら...”
等の悩みで頭が一杯になってしまいます。
また、それと共に、不登校になってしまった理由を探すのが普通です。
その際に、本人から話を聴くことが多いわけですが、
“クラスでいじめにあった”
“部活での人間関係”
“学校の先生と合わない、うまくいっていない”
“塾での問題” 等
他にも多くの理由があります。
勿論、これら不登校の理由を聴き、それらを解決することは、とても重要です。
しかしながら、それらは、不登校のきっかけにすぎないことが、多いのです。
といいますのは、親御様から話を聴くと他の要素が見えてくるのです。
例えば、まず一つとして、小学生の場合は、幼稚園や小学校低学年の頃、中学生の場合は、幼稚園や小学生、中学生のどこかの時期、そして高校生の場合も過去のどこかで行き渋りや不登校を経験しているお子さんが少なくありません。
こういった事実はお子さんの心の中の問題が解決していないということを意味します。
次に、二つ目として、同じ育て方をしているのに、本人の兄弟姉妹は、大変、元気に通学したり、社会人として生活していることが、多いのです。
事実、兄弟3人で1人だけ不登校や行き渋り、2人兄弟で1人だけ不登校や行き渋りというケースは、少なくありません。
その場合、話を聴いてみると兄弟で全く気質が異なっていることが、多い傾向にあります。
不登校のお子さんは、大変繊細で、心配性、こだわりが強い傾向にあります。勿論、自分の世界が大好きです。
そして、その不登校のお子さんが小さいころ、親御様が仕事で忙しかったり、兄弟が病弱でお母さんが、看病に忙しかったり、祖父母の介護をしていたというようなエピソードが多いのです。これはどういうことかというと、不登校のお子さんは繊細で親御様の顔色が気になるイイコが多いので、甘えたい時期にお母さんに気を遣って甘えずに我慢をしていたということです。
しかし、これらの育った環境というものは、誰が悪いということではなく仕方のなかったことです。そうはいっても人は甘えたい時にしっかり甘えられないとその欲求は満足されないまま残ります。
今までのことをまとめますと、不登校のお子さんは、まず心の問題を解決していないことが、圧倒的に多く、その一つ目は、本人の不登校になりやすい気質からきているということ、二つ目として、誰が悪いわけではありませんが、育った環境も影響していることが少なくないということです。
そして、3つ目として“心の傷”があげられます。
それも事故で死にかけたというようなトラウマではなく、ちょっとした小さな体験が多いのです。私がカウンセリングをしたお子さんは、全員、ありました。これに関してはまた詳しく記しますが、行動の大きなストッパーとなってしまうのです。
そういった3つの要素(2つの場合もあります)が、複雑に絡み合い、そこに親御様の接し方が、絡んだものが、不登校の多くの場合の原因と考えられます。(もう一つとして発達障害に起因する場合がありますが、これはまたの機会に記したいと思います。)
親御様の接し方の例のひとつとしてよくあるのが、先回りです。
この理由としては、不登校のお子さんのお母さんは、心配性の方が多いのです。
よって、愛情はたっぷりあるのですが、そこに心配性が加わって、つい先回りしてしまうお母さんが、少なくありません。
“早く寝なさい”
“明日の用意はしたの?”等
このようにお子さんのことを思ってやったことが、自立心が養われずに依存心が強くなり、心が折れやすくなってしまうというように逆効果になってしまうことが、少なくなかったりします。
勿論、不登校のお子さんのお母さんは、愛情はたっぷりあるのはわかっていますし、そういったことを教えてくれるところもないので仕方がないのですが、今後は、お子さんの特性を知り、その特性に合った接し方を理解する必要はあると思います。
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